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犬・猫がごはんを食べないときに行う4つの工夫
2021.05.29こんにちは。ペピイの専任講師・認定動物看護師の廣森です。
今日は、おうちで飼っているワンちゃんやネコちゃんがごはんを食べないときの対応についてみなさんにお伝えいたします。
人と同じように犬猫も「しっかりごはんを食べる」というのは、健康状態をあらわすひとつのバロメーターになります。
もし、ペットがいつものようにごはんを食べてくれなくなると大変心配ですよね。
そのような時にどんな対応ができるのかをお伝えいたします。
1.ご飯を食べない理由を考える
動物たちが食欲が低下する原因として様々な理由が考えられます。
大きく分けると病気、痛み、夏バテなど身体的な理由によるものと環境の変化やストレスなど精神的な理由によるものとがあります。
精神的な理由に心当たりがある場合は、それを取り除いてあげることで食欲が改善することもあります。
しかし病気などで食べない場合は、早急に治療が必要となるため、早く動物病院で診てもらう必要があります。
その判断として重要なのはどのくらい食欲が低下しているのか、ということです。
例えば、いつものごはんだけでなく何をあげても全く食べてくれないというのと、いつものごはんは少しずつしか食べないけど、おやつや好物であれば喜んでぺろりと食べてくれる、というのでは受ける印象が違いますよね。
いつもと比べてかなり食欲に差がある場合や同時に元気もない場合などは緊急性が高いと判断し、獣医さんに相談してみましょう。
2.食欲をUPさせる
食欲低下のまま一日に必要な量が摂取できない日が続いてしまうと、健康状態に大きな影響が出てしまいます。ごはんを食べてくれない犬猫にどのようなアプローチができるのか考えていきましょう。
・工夫その1「匂いを増加させる」
犬猫は嗅覚が優れており、「匂い」が食欲に大きく影響します。そのため、フードを電子レンジなどで少し温めてあげることで匂いが増加し、食いつきが良くなることがあります。
熱すぎると火傷の原因となったり、栄養素が壊れてしまったりすることがあるため、38℃前後を目安に温めてあげましょう。
・工夫その2「食感を変える」
私達も人ぞれぞれ食感の好み(例えば白ご飯のかため・やわらかめなど)があるように、犬猫もその子によって好みが違います。
また、口の中が痛い時は刺激の少ない食感のものを好む傾向にあります。
日頃ドライフードを食べている子であれば、それをぬるま湯でふやかしてみたり、ウェットフードに変えてみたりするのもいいですね。
・工夫その3「食器を変える」
ごはんそのものを変えなくても、食器を変更することで食欲が変わることもあります。
例えば高齢の犬猫であれば首を下げる姿勢を維持することが大変なため、高さのある食器を用意し、無理のない姿勢にしてあげることが大切です。
また、現在は食器の素材も様々なものがありますが、プラスチックやステンレス素材に比べて陶器やガラスを使用したものを好む犬猫が多いというデータもあります。是非ペットに合った食器を選んであげてください。
・工夫その4「あげ方を変える」
食器は素材だけでなく、置く場所も重要です。特に猫はトイレや飲水食器の近くにあると嫌がることがあるので、そういったものから離れた場所に置いて、落ち着いて食べられる環境を整えてあげましょう。
食事回数が少ないと一回にあげるごはんの量が増え、すぐに食べない場合劣化してしまうことがあります。そのような時は回数を増やし、一回に食器に入れる量を減らしてあげることで常に新鮮なごはんを食べられるようにすることをオススメします。
また、運動不足の犬猫はストレスが溜まりやすい上に、エネルギーが消費されずお腹が空きにくいことから食欲が落ちてしまうことがあります。散歩や遊びで体を動かしてあげた後にごはんをあげるなど、タイミングにも配慮してあげることが大切です。
3.まとめ
犬猫にとっても飼い主にとっても食事とは、とても大切なコミュニケーションツールのひとつです。
「いつもより食欲が落ちているな」「食べている様子がおかしい」など何か気づいたことがあれば、すぐにその子に合った対応をとってあげてください。
病気が疑われる場合や、工夫をしても食欲が変わらない場合は、早めに動物病院に相談しましょう。