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【トリマー監修】犬のシャンプーについて
2021.07.30こんにちは。
ペピイ専任講師グルーミング担当の荻野です。
今日は愛犬のシャンプーについてお話しさせていただきます。
- 目次(項目をクリックするとスクロールします)
犬の健康に欠かせないシャンプー
皆さんは愛犬のシャンプー、どういう時にされていますか?
定期的に決めてされている方もいれば、何となく臭ってきたから洗う…
という方もいらっしゃるでしょう。
ワンちゃんにとってシャンプーは、単に汚れを落とすためではなく、健康のためにも重要なケアの1つです。
ワンちゃんの皮膚や被毛は常に外の環境にさらされています。散歩の後足を拭いていても、体には埃や排気ガス、雑菌などの汚れがついたままになっているのです。
こういった汚れが付いたままだと悪臭を放つ原因にもなるため、シャンプーで洗い流し、清潔に保つ必要があります。
シャンプーの頻度は?
体を清潔に保ってくれるシャンプーですが、やりすぎは必要な皮脂まで落としてしまい、逆効果になってしまうこともあります。
ワンちゃんの肌は人間よりも実はデリケートで、人間の皮膚の厚さに対し、1/3~1/5の厚さしかありません。そのため刺激や乾燥に弱く皮膚トラブルを起こしやすいです。
人間の様に毎日シャンプーすると、皮膚を傷め、かえって皮膚トラブルの原因となる恐れがあります。皮膚に特に問題がなければ月に1~2回ほどで十分でしょう。
人間用のシャンプーを使っても大丈夫?
愛犬に人が使ってるシャンプーを使用するのはだめなのか?とご質問頂いたことがあります。
ですが先ほどもお話したようにわんちゃんの皮膚は人間よりも薄くデリケートです。1度だけであれば問題ないかもしれませんが、何度も使い続けると皮膚トラブルにつながる可能性もあります。ですのでそんなワンちゃんの皮膚に合わせて作られている犬用のシャンプーを使用しましょう。
どんなシャンプーを使えばいいの?
わんちゃん用のシャンプーは本当にたくさんの種類があり、その中でどんなシャンプーを使えばいいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
ワンちゃんのシャンプーは人間のシャンプーと違い成分の表示義務がないため、どんな成分が入っているか書かれていないこともあります。そこでシャンプーを選ぶ時に気を付けたい事を簡単に説明させていただきたいと思います。
・できるだけ成分表示のしっかりしたものを選ぶ(商品に表示がなくてもホームページなどに掲載されていることもあります)
・シャンプーとリンスが分かれているものを選ぶ(ただしシャンプーを嫌がる場合は手早く済ませるためにリンスインシャンプーを使うのも方法の一つです)
・無香料、無着色のものを選ぶ(良い香りのするシャンプーを選びがちですがワンちゃんにとってはどちらも不要なものです)
・刺激の少ないシャンプーを選ぶ。(刺激の少ない洗浄成分が使われているものを選ぶ)
皮膚への優しさを重視するのであればアミノ酸シャンプーがオススメです。ただし皮膚への刺激が弱い分洗浄力も弱いため、汚れがひどい場合は洗浄力の強い高級アルコール系の界面活性剤が使われているものを使用した方がいい場合もあります。
界面活性剤一覧
高級アルコール系 |
アミノ酸系 |
洗浄力強く、刺激強い |
洗浄力弱く、刺激弱い |
ラウレス硫酸Na、ラウレス硫酸アンモニウム ラウリル硫酸ナトリウム など |
ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルサルコシンTEA、ラウロイルメチルアラニンNa ラウロイルメチルアラニンTEA など |
ご自宅でのシャンプー手順
・用意するもの
犬用シャンプー・リンス、泡立てスポンジ、洗面器、タオル
※シャンプーを始める前にブラッシングをして、もつれを取り除きます
①ワンちゃんの体を濡らしていきます。(お湯の温度は38℃前後)
シャワーヘッドをワンちゃんの体につけ、お尻から頭に向かって全身濡らします。
顔の付近は水圧を弱めてあげてください。(シャワーの勢いや音を怖がるワンちゃんもいます)それでも嫌がるようならスポンジやタオルにお湯を含ませて拭くだけでもOK!
②シャンプーを適量洗面器に入れスポンジを濡らし、その水分で泡を作ります。
③泡が作れたらお尻から頭に向かって全身洗っていきます。
爪を立てず指の腹で洗います。
目に泡が入るといけないので、顔を洗うのを嫌がる場合は無理に洗わなくて大丈夫です。
④シャンプーをすすいでいきます。
シャンプーをすすぐときは頭からお尻に向かってしっかり流します。(泡は上から下に流れていくため)
顔をすすぐ時はシャワーの水圧を弱めます。
水圧を弱めても顔を流すのを嫌がる場合は、濡らすときと同じようにスポンジやタオルにお湯を含ませて拭くような感じで流すと嫌がりにくいです。
⑤リンスを適量洗面器に入れお湯で薄めます。
薄めたリンスを手で全身にかけていきます。
⑥リンスをすすいでいきます。
リンスをすすぐときも頭からお尻に向かって流していきます。
シャンプーのすすぎと同じように顔をすすぐ時はシャワーの水圧を弱めます。
リンスのヌルヌルがなくなるまで全身しっかり流してください。
(すすぎ残しが皮膚トラブルの原因になることもあります)
⑦タオルでしっかり全身の水分を拭きとる。
全身しっかり拭くことで乾くのが早くなり負担軽減になります。
⑧最後にドライヤーで全身乾かします。
小型犬をお風呂場の様な開けた場所でシャンプーする場合は、ベビーバスの様な底に栓の付いた桶に入れてシャンプーするとわんちゃんが動き回ることができなくなるのでやりやすくなることもあります。(なくても可能です)
まとめ
シャンプーはワンちゃんにとって必要不可欠なことではありますが、負担のかかることでもあります。
激しく嫌がる場合、無理にやろうとするとシャンプーが余計に嫌になってしまう恐れもあるのでトリマーさんに任せることをお勧めします。